05 「やはり君でなくては」「そのようで」

 平穏な日常というのはそう続くものではない。平穏に慣れた頃には何かとトラブルが起きるものだ。 それは例外なくJ.F.カンパニー社長室でも起こった。 「いい加減にしてくださいっ!」  リナはバンッと思い切り重厚な社長の机を … 続きを読む 05 「やはり君でなくては」「そのようで」

04 「本当に私を尊敬しているのか」「昔のことです」

 リナが社長であるガウリイにお弁当を作るようになって一ヶ月が経とうとしていた。 「うまい」を連呼しておだてる――ガウリイは別にお世辞を言っているのではないだが――ため、結局リナは約束の一週間を過ぎても、毎日ガウリイと自分 … 続きを読む 04 「本当に私を尊敬しているのか」「昔のことです」

03 「もっと私を褒めてもいいだろう」「不可能です」

 それはリナが入社して二ヶ月経った頃の話だ。 リナはいつものように出社すると、ロッカーに私物を放り込んで給湯室に向かった。 この時間は給湯室にはすでに人がいる。社長であるガウリイと同期――要するに一緒に会社を立ち上げた仲 … 続きを読む 03 「もっと私を褒めてもいいだろう」「不可能です」

02 「それで私に何をしろと」「座っているだけで」

 リナが就職したJ.F.カンパニーは比較的新しい会社だ。 もともと社長のガウリイは大手商社の次男らしいが、大学に行っていた時に意気投合した仲間たちと立ち上げたのがJ.F.カンパニーだった。 仲間たちとの話し合いの結果、融 … 続きを読む 02 「それで私に何をしろと」「座っているだけで」

01 「君は私を何だと思っている」「多少、無能かと」

 リナ=インバース。 二十二歳。この春大学卒業。商社J.F.カンパニーに入社。 この年の新入社員の中では一番の有望株のため、彼女は入社早々に秘書課へと配属。  ――というのは表向きの話。 実際は秘書課に勤めていた社員が一 … 続きを読む 01 「君は私を何だと思っている」「多少、無能かと」