「さんざん愚痴言ってごめんなさい。ベルさんが嫌じゃなかったら、わたしに力をください」 他に方法はない。帰る手立ても、力のないままこの宮で生きていくのも辛い。 それに魔物を殺すのも嫌だ。それなら力をもらって、少しでも人の … 続きを読む 第04話 長い夜(3)
投稿者: hirone
第04話 長い夜(2)
『私の力はユウカに受け取って欲しいと思う』 優しく手を取り、静かに告げる言葉は、とても魅力的に見える。 けれど、優花には、それよりも力を得ることに対する抵抗力のほうが強かった。いつの間にかこくんと喉が鳴る。 力を得れば … 続きを読む 第04話 長い夜(2)
第04話 長い夜(1)
扉を開くと中は薄暗かった。 小さな明かりがいくつか灯っているが、天井などは闇に包まれている。どこから天井で、どこまで壁なのか分からない。 優花がドキドキしながら辺りを見回していると、ギィ……と入ってきた扉が閉じられた。 … 続きを読む 第04話 長い夜(1)
34 自覚
「おい、もう茶はないのか?」 フィデールの言葉にぼけっとしてると、カップと器を持ってる私に、アスル・アズールが覗き込むようにして尋ねた。 「…………ないよ」 まったく、後から来てあるわけないでしょうが。 あーもう、こ … 続きを読む 34 自覚
イラスト2
今までのを総まとめ…みたいな。一時期イラストレーターに凝ったときのを出してみました。 固定壁紙をがんばってみたけど失敗というか…桜が散っているところ。 部屋だけど平面的な絵。ウサギと洋ナシは階段の使いまわし。 固定壁紙を … 続きを読む イラスト2
第03話 出会い(6)
道すがら、優花は優花なりに考えていた。 魔物といえど生き物を殺したくはない。でもそのことを黙って宮にいた場合、人の懇願する感情に対面していかなければならない。 ならどうすればいいのか。 「あ、ベルさんの言っていた『精霊 … 続きを読む 第03話 出会い(6)
第03話 出会い(5)
「そんなに帰りたくないのか?」「帰りたくない」「帰りたくないのなら……仕方ないが――」「いいの?」 ベルディータの言葉にガバっと抱きつくようにして問う。 その勢いにベルディータが軽く後退るのがわかったが、見逃してもらい … 続きを読む 第03話 出会い(5)
第03話 出会い(4)
「元の世界に戻れないのも分かってるけど、普通の生活できるなら文句言わないから、早く次の神様見つけて欲しいんだよね」 優花にしてみると、ファーディナンドに少しでも早く優花より相応しい人を見つけてもらわなければ困る。 「そ … 続きを読む 第03話 出会い(4)
第03話 出会い(3)
吐き出すものを吐き出したら気が楽になった。 しばらくしてから、優花は手で涙をぬぐってベルディータから離れた。 「ありがとう。ベル……ティーダさんって優しい人だね」「……私の名前はベルディータと言っただろうが」「あれ、そ … 続きを読む 第03話 出会い(3)
第03話 出会い(2)
優花は念のため静かに起き上がってみた。 体を動かしても痛みは感じないし、よく見れば破れた服はともかく、出血までしていた腕が綺麗に元に戻っているのを見て素直に驚く。 「すごい……ホントに治っちゃってる……」「他に痛むとこ … 続きを読む 第03話 出会い(2)