03. 響く雨音

 今日は待ちに待った金曜日だった。 今日だけは気合を入れて、仕事をちゃんと終わらせるようにと朝から書類に目を通していた。 細かい文字はそれだけで眠気を誘うような気がするけど、間違わないようにしっかりと目を通す。その後パソ … 続きを読む 03. 響く雨音

02. 想い出になんかできない

 オフィスの窓際でオレは一つため息をついた。 あの日からオレの口から出るのはため息ばかりだった。 「いい加減きっちり仕事しなさい」  ファイルでばさっと頭を叩かれて、やっと現実に戻る。振り返れば、オレの上司であるルナさん … 続きを読む 02. 想い出になんかできない

第1章 出会い、そして、再会-9

 暗殺者を一人氷漬けにしたまま、四人はそのまま動けないでいた。 三人はリナの力に驚愕し、リナは現実を突きつけられてとまどった。 リナが今まで相手にしていたのは、ゼフィーリアにいた盗賊たち。たまに魔法を使うものがいて、その … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-9

第1章 出会い、そして、再会-8

「リナよ、リナ=インバース!」  リナは堪えきれずに叫ぶように自分の名を口にした。『インバース』はリナの父方の祖母の生家のファミリーネームだ。 しかし、祖母は一人娘で、祖母が嫁いだ後は家を継ぐものがおらず、インバース家は … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-8

第1章 出会い、そして、再会-7

「あの……いい加減離してくれないかしら? ってか、あのタオル取ってくれればいいんだけど」  いつまで経っても離さないガウリイに、リナはもじもじしながら、ガウリイの後ろを指差した。 タオルはそのままの体勢でも、ガウリイが手 … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-7

第1章 出会い、そして、再会-6

 エルメキアは赤の半島の中では南にあり、ゼフィーリアに比べると暖かい。すでに春と呼べる季節だ。 周りには新しい草芽や、花が咲いている。小鳥のさえずりなども聞こえ、平和だな、と思う人が多いだろう。あちこちに小川などが流れて … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-6

第1章 出会い、そして、再会-5

 ゼフィーリア城は白い石を積み上げてできた城で、夜明かりをつけると薄く浮かび上がる様が幻想的だ。白い石が光を明かりを反射して、桜色に浮かび上がる。 昼は白亜の城のようで、夜は温かな優しい印象を見る人に与えた。  さて、エ … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-5