ああ、くらくらして地面が波打っているように見える。当たり前だ、目眩が酷い。なんでもいい掴まるものが欲しい。 倒れそうになったので、少しだけ歩いてブロック塀によろめきながら手をついた。 のろのろとカメのような速度だったた … 続きを読む 第3話 あたしの命はいつまで持つのか?
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オリジナル話
10 どうしても勝てない(フィデール)
雑事を片付け自室に戻ったのはかなり遅い時間になってしまった。扉を開けて明かりを灯すとふう、とひと息ついた。 それにしてもあの二人の組み合わせは心臓に悪い。最強の上、最凶コンビではないじゃないですかー! と悲鳴を上げて逃 … 続きを読む 10 どうしても勝てない(フィデール)
第2話 天変地異は何度来る?
昨日はあたし――琴音(ことね)にすると天変地異に等しい出来事が四回も立て続けに起こった。 もう、すごい大ショック。今まで信じていたものが、一気にガラガラと音を立てて崩れていく感じ。 あ、天変地異が四回も起これば生きてる … 続きを読む 第2話 天変地異は何度来る?
第1話 人生、一寸先は闇。
人生、一寸先は闇――それが十六歳の誕生日にあたしが悟ったことだった。 あたしにとって一番古い記憶は、お腹を空かせてどこかの家の壁にもたれかかって座り込んでいるもの。 ああ、このまま死ぬんだ、って小さいながらに思った。 … 続きを読む 第1話 人生、一寸先は闇。
09 郷に入っては郷に従え
唇は触れただけ。恋人とのキスのようにそれ以上深くなることはなかった。 すぐに離れてある程度の距離を取る。 「ま、ここにいる間、口説こうと思うんでこういう意味でよろしくな」「ななななな……なにをするっ!?」「男でも女でも … 続きを読む 09 郷に入っては郷に従え
08 お熱い夜はお好き?
カチャカチャといくつか小瓶をあけて、少しずつ茶葉を取り出してポットに入れていく。これとこれとこれ。そしてきわめ付けがこれ、と。うん。こんなもんかな。 蒸らすのに時間がかかるので、沸いたお湯をフィデールの顔を見ないうちに … 続きを読む 08 お熱い夜はお好き?
07 ラ・ノーチェ国王は変人である
真面目な顔でアスル・アズールが答える。 ラ・ノーチェ国王は『変人』だと。 「そりゃまた……なんと言っていいか……」「まあ、政(まつりごと)に関して問題はないんだがな。だから国民もある程度は目を瞑っているというか」「はあ … 続きを読む 07 ラ・ノーチェ国王は変人である
06 世の中いろんな縁がある
思い切り声を上げるのはとても気持ち良かった。数日振りで気分良く歌ったので、ストレス解消できた。 歌い終わった時は、周りからパチパチと拍手をもらった。 あ、やばい。歌った爽快感で我を忘れてたよ。目立ちたくなかったのに。 … 続きを読む 06 世の中いろんな縁がある
05 元の生活より優雅なのだ
異世界に来て数日。 生活は悪くない。大国の王宮ってことで、食べ物はいいし、寝る部屋もふかふかのお布団がある。 フィデールが住んでる離宮から出なければ、余り人と会うこともなく、詮索されることもない。 それにフィデールは最 … 続きを読む 05 元の生活より優雅なのだ
04 とりあえず事情を聞く
人というものは、先に騒がれると後から騒ぐことって出来ないと思う。機先を削がれるというか、ね。パニックになっている相手を見てると、だんだん冷静になってくるみたい。 ということで、フィデールのおかげで異世界に来ちゃったって … 続きを読む 04 とりあえず事情を聞く