時には諦めるということは大事だ。 特に優花のように際立った能力を持たないものなら、尚更そういうことが多い。 今回もそのうちの一つなのだ。 だから我慢するしかない。もう一度、優花は心のなかで自分に言い聞かせる。 我慢、我 … 続きを読む 第04話 長い夜(11)
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オリジナル話
第04話 長い夜(10)
まだ優花が小さな頃のこと。 幼馴染の慎一が、上級生の一方的な言い分に我慢できなくて、口げんかになったことがあった。しまいには手が出るようになり、慎一が殴られるのを見て思わず間に入ったことがある。 その時優花は慎一の代わ … 続きを読む 第04話 長い夜(10)
第04話 長い夜(9)
バクバクとうるさい自分の心臓の音を聞きながら、優花は瞑っていた目を開けてベルディータをそっと見た。 青い瞳からは底知れぬ深さを感じて、彼の心を量りかねた。 なぜ、今ここでこんなことをするのだろう? 「どうしても……」「 … 続きを読む 第04話 長い夜(9)
第04話 長い夜(8)
ここに来る前に見た光景を思い出しながら、優花はベルディータに自信満々な表情を向ける。 「この世界って、わたしがいた世界――地球よりだいぶ小さいみたいだし。時間はかかるけど、地道にいけばなんとかなると思うんだよねー。完全 … 続きを読む 第04話 長い夜(8)
第04話 長い夜(7)
優花はベルディータから離れると、魔物のいる方向へと一人で向かう。動くと冷たい空気に、薄い夜着しか纏っていない優花は軽く身震いした。 外は寒かった。聖水鏡宮では何かの力が働いているのか、いつも快適な温度だったが、通常は寒 … 続きを読む 第04話 長い夜(7)
第04話 長い夜(6)
一体この部屋に来てからどれくらいの時間が経ったのだろうか――優花は現実逃避に、ふとそんなことを考える。 窓のないこの部屋は、入ってからずっと蝋燭の明かりのみのため、今何時なのかまったく分からない。 それにベルディータの … 続きを読む 第04話 長い夜(6)
第04話 長い夜(5)
戸惑っていた表情は次第にしっかりとした意思を持ち、ベルディータを見つめる。 知りたいという気持ちから、優花は積極的になっていた。 「違う。年齢でいえばヴァレンティーネが一番若い。といっても、私とほとんど大差ないがな」「 … 続きを読む 第04話 長い夜(5)
第04話 長い夜(4)
「そして、人々からは神と崇められてきた一族の名でもある」 やっぱり、と思う。この辺は優花の推測どおりだった。 けれど、今のイクシオン一族は二人しかいない。ベルディータとファーディナンドのみ。 「どうしてその一族が、今は … 続きを読む 第04話 長い夜(4)
第04話 長い夜(3)
「さんざん愚痴言ってごめんなさい。ベルさんが嫌じゃなかったら、わたしに力をください」 他に方法はない。帰る手立ても、力のないままこの宮で生きていくのも辛い。 それに魔物を殺すのも嫌だ。それなら力をもらって、少しでも人の … 続きを読む 第04話 長い夜(3)
第04話 長い夜(2)
『私の力はユウカに受け取って欲しいと思う』 優しく手を取り、静かに告げる言葉は、とても魅力的に見える。 けれど、優花には、それよりも力を得ることに対する抵抗力のほうが強かった。いつの間にかこくんと喉が鳴る。 力を得れば … 続きを読む 第04話 長い夜(2)