道すがら、優花は優花なりに考えていた。 魔物といえど生き物を殺したくはない。でもそのことを黙って宮にいた場合、人の懇願する感情に対面していかなければならない。 ならどうすればいいのか。 「あ、ベルさんの言っていた『精霊 … 続きを読む 第03話 出会い(6)
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第03話 出会い(5)
「そんなに帰りたくないのか?」「帰りたくない」「帰りたくないのなら……仕方ないが――」「いいの?」 ベルディータの言葉にガバっと抱きつくようにして問う。 その勢いにベルディータが軽く後退るのがわかったが、見逃してもらい … 続きを読む 第03話 出会い(5)
第03話 出会い(4)
「元の世界に戻れないのも分かってるけど、普通の生活できるなら文句言わないから、早く次の神様見つけて欲しいんだよね」 優花にしてみると、ファーディナンドに少しでも早く優花より相応しい人を見つけてもらわなければ困る。 「そ … 続きを読む 第03話 出会い(4)
第03話 出会い(3)
吐き出すものを吐き出したら気が楽になった。 しばらくしてから、優花は手で涙をぬぐってベルディータから離れた。 「ありがとう。ベル……ティーダさんって優しい人だね」「……私の名前はベルディータと言っただろうが」「あれ、そ … 続きを読む 第03話 出会い(3)
第03話 出会い(2)
優花は念のため静かに起き上がってみた。 体を動かしても痛みは感じないし、よく見れば破れた服はともかく、出血までしていた腕が綺麗に元に戻っているのを見て素直に驚く。 「すごい……ホントに治っちゃってる……」「他に痛むとこ … 続きを読む 第03話 出会い(2)
第03話 出会い(1)
あれからどれくらい時間が経ったのかわからなかった。 右肩がジンジンと痛む。出血もしているようで、嫌な鉄の匂いが優花の鼻にも届く。 血の匂いに誘われて肉食獣が来たらと思うとまた恐怖に襲われ、なんとか起き上がろうとする。 … 続きを読む 第03話 出会い(1)
第02話 異世界キト(5)
優花は心臓が止まるような錯覚を覚え、胸に手をあてた。 「あなたは……何を考えているんですか!」 どうやら先程の話は報告せずともファーディナンドの耳に届いたようだ。 地獄耳なのか、それともエラトの親が文句を言っていたの … 続きを読む 第02話 異世界キト(5)
第02話 異世界キト(4)
「今日もお疲れ様でした」「ありがとう、テティス」 差し出されたお茶を受け取る。珍しく人が少なく、久しぶりにもらえた休日のような気分だ。のんびりとお茶を飲んで一息つく。 それにしても神官・巫女がいるのだから、ある程度の人 … 続きを読む 第02話 異世界キト(4)
第02話 異世界キト(3)
急に意識を失った優花が心配で、テティスは顔を近づけた。 声をかけても返事はなく、すうすうと規則正しい寝息を立てていた。 (薬が効いたのかしら……?) ファーディナンドがいきなり見知らぬ地に来て、少し興奮しているような … 続きを読む 第02話 異世界キト(3)
第02話 異世界キト(2)
ファーディナンドに急かされるようにして部屋を出ると、白い服を着た人たちが大勢跪いていて、優花は驚き一歩後ずさった。 確か宮といったか、神が住まう場所ならば、それに仕える人も多いだろう。でもこういったのを見慣れていない優 … 続きを読む 第02話 異世界キト(2)