暮れ行く外を眺めていると、いつの間にか室内は暗闇に満ちていた。それが嫌で慌てて燭台についている蝋燭に火をつけて室内を照らす。 暗い所は嫌い。見たくないものを思い出させるから。 だから、室内に灯った明かりを見てほっと一息 … 続きを読む 第5話 ルイス-太后
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第4話 駆け引き
「おおっ、まさに直球。もう少し上手く聞いてくるかと思ったけどなー」「あなたとの会話に時間を割く気はないの」 情報をくれなければ意味がないのよ、と暗に示す。 本当の所、セランのような人物って駆け引きしようとでもすれば、い … 続きを読む 第4話 駆け引き
第3話 バレリー候-後見人
今の私は自室へと戻って窓の外を眺めている。その間もセランの言葉の意味を考えていた。 『あんたは貴族の中では低めの家柄だけど、後見人がバレリー候だからだ』 バレリー候――レヴィ・バレリーは私の後見人。身分では侯爵になる … 続きを読む 第3話 バレリー候-後見人
第2話 セラン-王弟
後宮といえど中は結構広いもので、探すと一人で居られる所はあちこちにあった。 特に外。貴族の令嬢たちは自分を磨くことと世間話に夢中で、外に出ることは少ない。 ベランダから少しくらいなら気晴らしに歩くようだが、それ以上まで … 続きを読む 第2話 セラン-王弟
第1話 後宮へ
私が生まれたのはアプライザル大陸中央にあるフィアネル王国だった。 この国は内地のため海がない。でも万年雪が残る高い山脈があるため、川が多く水に困ることがなかった。おかげで万年豊作続きの豊かな国だ。紛れもなく恵まれている … 続きを読む 第1話 後宮へ