第2章 自覚~思いが通う瞬間-3

 仲良くなったミリーナと、いつものように温室でおやつをする。香茶の香りに和みながら、王室御用達の料理人が作ったお菓子を摘む。 すでに日課の一つになったこのお茶は、リナにとって何も考えずにのんびりできるときだった。 けれど … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-3

第2章 自覚~思いが通う瞬間-2

 シルフィールがエルメキア城に滞在するようになってから、一週間が経とうとしていた。 彼女は五聖家であるランドールに養女として入った身で、その姿は清楚で美しく、また女性らしい細かな心遣いなどを見せる。 城の者にもこれならガ … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-2

第3話 霞んだ世界で待つ人

 マリアベールは自分の意志を無視されたまま、天界へと嫁ぐことになった。 姉であるクレアトールとも地界の使者から受け取った小瓶を飲み干した後、そのまま気を失ってしまい、話も出来ないままで。 使者の話では、薬は闇に対する抵抗 … 続きを読む 第3話 霞んだ世界で待つ人

第2話 突きつけられた選択肢

 今年は人界において二十年に一度の大祭だった。 大祭とは、天界の『ミカエル』、地界の『ルシファー』は二十年をもってその任にあたる者が代わる節目の年でもある。 そのため、大祭は天界、地界において新しき支配者の初の顔見せにな … 続きを読む 第2話 突きつけられた選択肢

第1話 一日でも長く笑えるように

 この世界は五層に分かれているという。 一番上から光、そして天界、人界、地界、闇の順で、それらを繋ぐための柱が中心にある。その柱は限られた者だけが別の世界を往来できるようになっていた。 人界は人が占める世界。いくつかの国 … 続きを読む 第1話 一日でも長く笑えるように

第2章 自覚~思いが通う瞬間-1

 パタパタと人のいない廊下を足早に歩いた。リナは少しでもいいから早く執務室から遠ざかりたかった。 本当は用などない。朝、ゼルガディスに言われた仕事は、今日の午後はシルフィールの相手をすることだ。 でも、あそこにいるのはな … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-1

第1章 出会い、そして、再会-15

 ガウリイにとってゼルガディスの言葉は衝撃的だった。 どこかで望みはあるだろうと思っていたのに、そんなものは欠片もなかった。 そして、自分の思いを通せばリナが傷つくだけだと知って、体が凍りついた。 「そんな……それじゃ、 … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-15

第1章 出会い、そして、再会-14

「その前に、リナに関することが分かった」  ガウリイはそれを聞いて、酒瓶に手を伸ばした手が止まる。一呼吸置いてから、ガウリイは短く「話してくれ」と返した。 ゼルガディスは頷いて、羊皮紙を見つめながら淡々とした口調で語りだ … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-14

第1章 出会い、そして、再会-13

 夕食は新たなメンバーが加わったため、親しい者――ガウリイ、ルーク、ゼルガディス、そしてリナの四人での食事になった。 しかし給仕する者がいるため、リナはガウリイに対して変な口の利き方をしないようにと心がけた。途中でリナが … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-13

第1章 出会い、そして、再会-12

 どうしてこんなことになったんだろう――リナは今の自分の状況を考えていた。 いつもの自分なら魔法を使って力づくでも逃げることはできたし、今もガウリイは強い力で拘束しているわけじゃない。けれどその腕を拒否する気になれなくて … 続きを読む 第1章 出会い、そして、再会-12