リナが就職したJ.F.カンパニーは比較的新しい会社だ。 もともと社長のガウリイは大手商社の次男らしいが、大学に行っていた時に意気投合した仲間たちと立ち上げたのがJ.F.カンパニーだった。 仲間たちとの話し合いの結果、融 … 続きを読む 02 「それで私に何をしろと」「座っているだけで」
投稿者: hirone
01 「君は私を何だと思っている」「多少、無能かと」
リナ=インバース。 二十二歳。この春大学卒業。商社J.F.カンパニーに入社。 この年の新入社員の中では一番の有望株のため、彼女は入社早々に秘書課へと配属。 ――というのは表向きの話。 実際は秘書課に勤めていた社員が一 … 続きを読む 01 「君は私を何だと思っている」「多少、無能かと」
第2章 自覚~思いが通う瞬間-10
シルフィールは一晩最後にリナの言った言葉を反芻していた。 『人は血筋や家柄のみで動かない』 その言葉はシルフィールの胸をまたしても射抜いた。 ここに来てから、人々に望まれているのは良く分かっている。でもそのことに胡坐 … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-10
第2章 自覚~思いが通う瞬間-9
シルフィールはエルメキア城に来てから、常に人に見られていた。でもそれは好意のものが多く、不快なものではない。 だから嬉しいものだったが、一つだけ気になるのは、もう一つの注目の的――ガウリイが自分を見るときに感じる感情だ … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-9
第2章 自覚~思いが通う瞬間-8
アメリアにとって、リナは初めてできた親友だった。 王女として育ってきた彼女は、皆に愛されてはいた。けれど、同じ年の子どもたちにはどこか一歩下がって接していた。王女だから、それが理由だろう。 第一王女である姉がいた時は良 … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-8
第4話 心が伴わない豪華な婚礼
姉であるクレアトールは、妹のマリアベールに少し遅れて地界へと向った。 強すぎる薬のおかげで、クレアトールはまだ少しふらついたが、それでも体調の悪さを表に出すことはしなかった。それも何もかも使者から聞いた話のせいだ。 夫 … 続きを読む 第4話 心が伴わない豪華な婚礼
第2章 自覚~思いが通う瞬間-7
こうしてミリーナとの小さなお茶会のあと、今度はガウリイと小さなお茶会をするのがリナの日課になった。 リナは食べることが好きなので、二度のお茶会に関しては問題なく、ミリーナともガウリイとも楽しい時間を過ごした。 ガウリイ … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-7
第2章 自覚~思いが通う瞬間-6
いつの間にか、恒例となった温室でのミリーナとの小さなお茶会。 昼下がりのこのひと時は、リナにとってとても楽しい時間だったし、ミリーナから聞くこの国の話は、リナのためになった。 五聖家のこと、国民の暮らし、上流階級に位置 … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-6
第2章 自覚~思いが通う瞬間-5
すでに入口から射し込む光は赤みを帯びていて、時が夕方だと告げていた。 薄暗くなった厩舎に訪れる者はいない。その中でエルメキア王とその側近に仕えるものが抱き合っているなど誰も気づかない。 けれどリナにしてみると、いつ誰が … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-5
第2章 自覚~思いが通う瞬間-4
それは表面上はにこやかに明るい口調で答えた。 けれど、その口調とは裏腹に、怪しい雰囲気が彼から滲み出ていた。 「城にいる以上、一般市民というわけではないでしょう?」「ええ、僕は神官(プリースト)ですので。たまたま王城に … 続きを読む 第2章 自覚~思いが通う瞬間-4